●「住民の合意」は重要…
冒頭、栗東市の「RD処分場問題」の概要について説明。
18日、民主党「環境部門会議」において、滋賀県から提出された資料に基づき、▼この案件が大規模かつ長期の、量・質両面の不法投棄事案であること。▼産廃特措法の期限内工事を目標に、対策工について、地域住民説明がなされるも、周辺7自治会のうち6自治会が「不同意」であるという現状。▼さらには、この事態を受け、滋賀県が住民理解を得るための時間的猶予を設けることに方針転換してきた経緯等を説明。
その上で、産廃特措法適用の際の「住民の合意と納得」を条件にするのか問うたところ、担当局長からは「適切に住民の方々のご意見も伺った上で計画を作られるべき」、斉藤大臣からは「評価の重要な項目要素」との答弁。
併せて、滋賀県が提示する現在の案以外の対策工案(A2案・E案)への「制度的課題」について、「産廃特措法の支援が受けられない」と評価は環境省の見解でないこと(滋賀県の判断であること)も確認。
●産廃特措法の期限延長を!
その上で、「産廃特措法の期限が『平成24年度末』に迫っている今、財政的制約と時間的制約が対策の選択肢を狭め、効果の薄い対策しか選択出来ない危惧がある。」と、特措法の期限延長の必要性についての認識を問う。
大臣からは、「それぞれの都道府県等が『平成24年度末』という期限を念頭に、必要かつ最善の努力をしてきている。環境省としては、支障の除去等が計画的かつ着実に進められるよう、関係自治体に必要な助言等を行っていく。『早期解決』のために期限を区切って努力する、というのが立法時の趣旨。安易に(期限を)延ばすと、これまで頑張ってきた都道府県等の意欲を削ぐことになる。」との見解が示される。
三日月議員からは、「立法時の趣旨は理解するが、施行後6年で、『時間がかかる、お金もかかる、技術的な検討も必要、住民の合意・理解得るのも大変…』ということが分かってきた。」と指摘。現時点で、特措法対象になり得る不法投棄事案が83件、生活環境保全上の支障の有無が不明の案件が34件など、産廃特措法の対象として除去等の対策が行われていない事案も多く残っている状況も指摘しながら、「産廃特措法の期限が迫る中、十分な対策が取れない。(従って)住民にも納得してもらえない状態に陥っている。特措法の期限延長を行わないというなら、より踏み込んだ支援が必要だ。」と強く主張。
●より踏み込んだ支援が必要!
期限が迫る中、RD問題のような大規模案件の支障除去を行おうとすれば、時間的な制約があり、十分な対策が講じられず、それを見透かす住民の合意と納得を得るのは、これまでの行政(滋賀県)への不信感と相俟って、より困難となる。(実際、滋賀県栗東市のRD案件はその事態に陥っている…。)
「期限延長のための立法は立法機関(国会)で行う。せめて、環境省は、現在の助言等だけではなく、住民と県との間に入るなど、一歩前に出た支援を検討すべきだ。」との再度の要請を行った。
斉藤大臣から、「どういうことが出来るのか検討していきたい。」との答弁。吉野副大臣からは福島県いわき市での自らの経験を語りつつ、「その地域にある不法投棄をきれいにしていくというのが、日本国としては当たり前のこと。(RD問題について)十分に検討する。」 古川政務官からも、「先祖から受け継いだ国土を、きちんとした形で後世に伝えなければならない。グリーン・ニューディールという観点からも、前向きに検討していく。」との言質を得た。今後の対策につなげることを誓い、今回の質問は終えた。
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