●今後の伊丹空港の位置付けは?
@冒頭、機長が足りなくなり168便が欠航する、と、信じられない発表したスカイマーク社の問題について確認。「運行計画の許可や変更についての基準の見直し、審査を厳しくする必要があるのでは?」との問いに、冬柴大臣からは、「予想外のことが起こってしまった。今後は法律に照らして運用していく。」との答弁。「今回のことを教訓に、運行計画認可のあり方については、しっかりと検証すべし!」と指摘し、本題に入る。
A今回の法律改正に伴う「伊丹空港」の位置付けについて質す。航空局長からは、「国際・国内航空運送網の拠点空港として、引き続き国が設置・管理する。新たな滑走路等の工事費用は、これまでの国内空港同様に、3分の1を大阪府、兵庫県に負担していただくことになる。激減緩和措置として、平成20年度から24年度までの5年間は、安全性や機能向上に資するものに限り負担軽減を図る。」との回答。
次に、国際比較において『高い』と指摘される「空港使用料」について質問。「今回、改めて法律に着陸料について定めた意義は?」との問いに、大臣からは、「空港使用料体系のあり方について、着陸料を含めて検討を進め、結論を早急に得たい。」との答弁。
Bまた、航空会社の経営に多大な影響を及ぼす原油価格高騰について、見通しと対策を問う。航空局長から、「深刻な状況…。航空各社も、燃費効率の良い機材に変えたり、積載物品の軽量化を図ったり、涙ぐましい努力中…。国交省も、RNAV航法による直線的な航空路設定、空域の一部返還による飛行時間短縮、管制による空港ルートの短縮等、総合的な取り組みを進め、燃費向上を支援する。」との回答。
●共用空港とは…?利便性向上のために努力すべし!
C空港利用者の利便性向上を図るための「協議会」設置についても確認。「期待する効果は?既に存在する利用促進協議会との関係は?」との問いに、「既存の協議会に法的な位置付けを与え、空港関係者が空港の利用促進や安全確保に向けた取り組みを一層強力に進めるためのもの。」との局長からの答弁。三日月議員からは、航空会社に対する規制強化につながることのないよう対策を講じることを強く求める。
D「共用空港」の定義について、過日訪問した那覇空港を例に、自衛隊訓練との共用実態について質す。「『共用空港』とは、自衛隊や米軍が管理する空港を民間の定期便が利用する場合を指す。那覇空港は国交省管理であり共用空港ではない。」との説明を受け、「自衛隊機の離着陸回数は、年間約1万回と、那覇空港が群を抜いて多い…。安全保障上の意味は理解するが、 (那覇空港ではなく)米軍基地を利用する『軍軍共用』で対応する方が望ましい面もある。(新たな滑走路建設という高コストな方策だけでなく)米軍や防衛省との交渉を通じて、民間機の航空ダイヤに与える制約を最小限に食い止める努力もするべきだ!」と指摘。
最後に、E 「(整備から運用へ)と方針を変えるなら、地方空港も含めて空港毎の収支を明らかにし、透明性を高めることが必要!」と主張し、大臣の見解を問う。「これからは、空港整備から空港運営に重点的に取り組む。誰が見ても明らかな企業会計原則を取り入れながら、一定の仮定も置き、空港毎の収支を分かり易く把握・表示し、透明性を確保することが必要だ。」との回答を得て、質問を終えた。
今後とも、陸海空の公共交通の安全と活性化のため、国会での政策の検証と提言に、しっかり取り組んでいく。
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