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  国会飛脚便 三日月大造国会質疑概要
REPORT


 

VOL.82 

海上輸送の確保は、喫緊かつ長期の戦略課題!
    海運政策についても堂々質問! 平成20年5月21日
 
質疑の様子をムービーでもご覧いただけます → 


 

5月21日(水)に開催された国土交通委員会は、「海上運送法及び船員法の改正案」についての審議。三日月議員は、外航海運における国際競争が激化する今日、「海洋国家・日本」としての戦略を提言しながら、冬柴大臣をはじめ政府関係者に海運政策を質した。(30分)

   
 

●これまでの海運政策はどうであったのか?

 冒頭、本年3月に明石海峡で発生した「貨物船衝突沈没事故」に関して、環境・漁業被害等への救済と
再発防止のための海上交通安全法改正含めた対策の
必要性について指摘。政府の迅速な対応を求めた。
 まず、これまでの日本の外航海運政策について、
評価と反省を求めた。日本人船員や日本籍船を確保するために、国際船舶制度の導入や船員法の改正等を行い、今回も「トン数標準税制」を導入しようとしているが、どれも主要国に比べて遅れを取っている…。
海事局長は、「外航は、プラザ合意後の急激な円高に影響を受けた。国際船舶制度の導入で、一定の歯止め効果はあったが、長期的な傾向をとめることが出来なかった。内航については、人手不足や高齢化が大きな問題として顕在化している。」との認識。三日月議員からは「すべてが遅く、後手に回っている!他国に先んじた戦略・政策を実行せよ!」と強く指摘。  
  法改正により、国として目指す外航海運のあり方についても問う。「『トン数標準税制』導入で、諸外国との間で競争条件の均衡化を図ること。安定輸送の中核である日本籍船と日本人船員を増やすこと。この2つが目標。」との答弁。大臣からは、これまでの施策の遅れを率直に認めながら、「他国と対等に戦える条件を整える。」と明言。三日月議員は、「『海洋基本法』も成立した。四面環海の日本が、
海という資源を武器に発展していくための、1つのターニングポイントにしよう!」と主張した。  


●実効ある法改正か?

 「『トン数標準税制』は日本船舶や日本人船員の確保に資するのか?逆に競争力を阻害することにならないか?」「厳密にやり過ぎると、船社の競争力を阻害しかねない。」との指摘に対しては、「各船会社から『船舶・船員確保計画』の提出を受け、大臣が認定する。これに対して5年間を目安に、トン数標準税制の効果を与える。計画が履行されない時は、国交大臣による勧告や認定計画の取り消しを行い、通常の法人税に戻る。」「過重な義務を課すと国際競争力確保に逆行する。計画認定基準を決める
過程で関係当事者のご意見を伺いたい。」との説明。
  また、「国際競争条件の均衡化を図る上で、『トン数標準税制』以外の支援策は?固定資産税、減価償却の特例、船員人件費税制…等への支援策も必要では?」との問いに対しては、
「わが国の制度が劣後しないよう、常に諸外国との競争条件について把握に努める。」と、何とも消極的な答弁…。
 農水省が行っている「フードマイレージ(輸入相手国から輸入量と、輸出国から輸入国までの輸送距離を掛け合わせたもの)」について、農水省審議官から、「生産地から消費地までの距離に着目し、なるべく近くでとれたものを消費した方が、輸送に伴う環境負荷が小さくなる。国産農産物の消費拡大が
COの削減につながることを分かり易く示すことにより、農林水産業の活性化、食料自給率の向上、
地球温暖化対策等、広範に亘る施策を推進している。」と説明。
 最後に、「フードマイレージ」「ウッドマイレージ」という指標を取り入れた政策や改革を行って
いくことの必要性について、特に、外航の面で他国に劣後し受動的な対応にならぬよう、大臣の見解を質す。
大臣からは、「海運においてCO2排出量を削減するための技術開発を行っている。
海運でのCO2削減の国際基準を作り、日本から世界に発信しよう!という取り組みも行っている。」船員増加政策の実行も含めた決意を確認し、質問を終えた。


 

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