三日月議員は、先月「景観法案」審議のために京都市を公式視察し、京都市役所で京都市の景観行政について概略の説明を受けた。西陣や祇園の美観地区の町家再生、石畳化、電線類地中化の状況を視察し、京都の「景観」を守るために、町家を再生し、街並みを創り、守る取り組みには、相当な努力が必要であることを痛感してきた。
そこで聞いた自治体の切実な思いや願いを受けて、以下の質問により前提となる認識の共有化を図ったうえで、「景観」や「緑地」を守るためには「公益」と「私益」との調整が重要であり、国としての基準やガイドラインをきちんと示すこと、特に景観保全には財政上・税制上の支援が不可欠であること、建造物の所有者に対する税制上の措置、特に歴史的建造物の所有者が相続税対策で町屋をマンションに建替えているような現状を鑑み、相続税の評価減等の具体的支援が必要であるということなどを特に強く訴えた。
《主なポイント》
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日本の「景観」及び「都市緑地」の現状をどのように考えているか。 |
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「景観緑三法」によって「景観」「都市緑地」をどのような状態に?「景観行政」「緑地行政」をどのような形に?それぞれしようとしているのか。 |
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景観の形成における関係各省庁の連携及び都道府県と市町村の昨日と役割分担について。 |
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すでに「壊してしまった、荒廃してしまった良好でない景観の再生」に対する具体的取り組みについて。 |
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自治体の取り組みの格差が生じることが予想されるが、地方公共団体が条例を制定する、景観行政を実行していくうえでの具体的な支援策について。 |
これらの問いに対し、国土交通省からは、概ね以下のような答弁があった。
・ 景観形成推進費や税制等により、新しい一歩を踏み出そうとする団体には様々な
支援策を検討し、バックアップしていく。
・ 景観重要建造物は守られなければ意味がなく、相続税については、評価減が講じ
られるよう関係省庁と調整をする。
最後に、三日月議員は計画を策定し実行するのは地方の自治体であり、補助金・交付金を減らし、税財源を移譲せず、苦しい財政状況を強いる「三位一体改革」を改め、「真の地方分権」を実現するようことを強く要望し質疑を終えた。
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