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  国会飛脚便 三日月大造国会質疑概要
REPORT


 

VOL.64 

日本から「エコツーリズム」の精神を普及させよう!
    環境委員会にて一般質疑 平成19年5月25日
 
質疑の様子をムービーでもご覧いただけます → 


 

5月25日(金)に開催された環境委員会では、環境行政についての一般質疑が行われた。三日月議員は、議員立法として準備された「エコツーリズム推進法案」に関連して、若林環境大臣はじめ行政担当者に対し、これまでの対応と今後の取り組み等について、20分の質問を行った。

   
 

●日本の観光・旅行はすべてエコツーリズムにしよう!

冒頭、官製談合の疑いで逮捕者を出した「緑資源機構」について、「エコツーリズムの対象ともなる
山林。森林行政を食い物にするかのような事態の発生を重く受け止めるべきだ!」と指摘し、環境大臣の見解を質す。大臣からは「大変残念な事案。現在は司法の手に委ねられている。そこでの判断を待ちたい。」と他人事のような答弁。また、三日月議員からの「緑資源機構や問題が指摘された法人への
再就職者数の調査要求」に対しては、調査し報告することを明言。
本題に入り、まず「日本が推奨する観光や旅行は、すべて環境保護や環境への配慮を求める『エコツーリズム』『エコツアー』にしてはどうか?」と提案した。若林環境大臣からは「日本のすべての観光に、エコツーリズムの思想をもつ必要はない。いろいろな観光スタイルがあり得る。」との残念な答弁。環境行政を預かる者として、意欲や自覚に欠けている!

●観光が環境に与える影響は?

「日本には四季があり、自然豊かである。訪日外国人にエコツーリズムを推進していくために、政府はどのようなPRを行っているのか?」との問いに、「自然との共生が大事。ビジットジャパンキャンペーンでは、自然の美しさをPRしている。事業者等と連携しながら、観光資源の保護や観光地の美化等に対する啓発活動も行っている。環境に十分配慮し、観光を持続的に発展させていきたい。」との国交省担当者からの回答。
  そもそも「観光・旅行が環境に与える影響」という
視点から、「現行どのような手法で調査・把握しているのか?」と環境省への問い。「事例の把握のみ。
全国的な調査はしていない。今後は地域や協議会において計画をつくり、エコツアーという観点から
情報収集し、把握できるシステムが法律に盛り込まれることになる。」との局長答弁。重ねて「観光や旅行が自然環境に与える正負の影響を把握・整理し、旅行・交通・宿泊業者等への指導・助言に役立てるスキームが必要では?」との問いに、「観光・旅行が拡大し、環境破壊が起こっているのも事実。
環境保護に関する啓発活動は重要だが、統計的に把握するのは難しい。地域の協力を得て行うべき。」との大臣からの答弁。環境を保護しながら、観光を振興する「エコツーリズム」を普及するためにも、環境省がイニシアティブを取って、全国の事例をまとめ、関係事業者への指導・監督にも効果的に役立てていくべきだ!

●旅行業法との関係は?

旅行業法の観点からも質問。「エコツアーの情報は、パンフレットやインターネット等で発信されているが、エコツアーを実施・提供する者は、旅行業法の手続は必要なのか?旅行業が取り扱う範囲や遵守すべき事項は?」との問いに、「エコツーリズムの推進主体にはいろいろなものがある。宿泊施設や
交通機関の手配、これらを含むパッケージツアーを実施するには旅行業法に基づく登録が必要。旅行業法は、旅行取引にかかわる消費者保護を図るための制度。地域の中小旅行業者が、地域密着型の旅行商品を提供できるよう省令を改正した。これを活用することにより、エコツーリズムの幅も広がる。」との答弁。
「もっと環境省が前面に出て旗振りをし、国交省や関係業界とも連携を図りつつ、エコツーリズムを推進すべきだ!」と指摘し、質問を終えた。

 



 

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