|
●まず「偽装問題」の全容解明を急げ!
最初に、「構造計算書偽装問題」について、なかなか進まない調査
状況や今後の対応について確認。冬柴大臣からは「姉歯関連と浅沼関与物件については調査終了。サムシング(553件)、田村水落設計(18件)に関しては調査中。早急に調査を終了するよう関係特定行政庁に要請している。国交省としても各地方整備局に建築安全担当者計30名を配置し、調査促進を図っている」との説明。「サンプル調査の約10%に問題の疑いがある。当たり前のように答弁されるが、問題
発覚から1年半が経過し、感覚が麻痺してきたのでは?」と厳しく指摘し、調査を早急に行うよう強く要請。
次に、設置準備中の「適合性判定機関」についての質問。「適合性判定員は全体で1,735名確保されているが、各都道府県における適合性判定機関の指定状況は?」との問いに、「県独自での設置が難しいところもある。県外の指定機関を活用するケースも出てくるのでは…。」との住宅局長答弁。より安全な建物を建てるために義務付けられたピアチェック。新たな制度が実態に即し無理のない形で運用されるよう要望した。
一連の問題で重要な鍵となった「大臣認定プログラム」についても確認。「検討中とされる構造計算
ソフトの認定(大臣認定プログラム)の見直しについて、国交省内でどのような対策・検討がされてきたのか?」との問いに、「新しいシステム構築に向け準備中。きちっとした制度とするために、法施行時期よりも遅れるかもしれない」との局長答弁。「構造計算を行う『大臣認定プログラム』がブラックボックス化している。検査機関にも情報や知識の共有化が図れていない。検査する側に配慮し、
直ちに制度を改めるべきだ!」と鋭く指摘した。
●消費者(住宅購入者)を救える制度を!
今回導入される「供託」「保険」の問題に関しての質問。「@『供託』『保険』について、どのくらいの規模を想定しているか?A瑕疵担保責任を果たすための資金担保の義務化が、売り主と建築士との関係において、どのような影響をもたらすか?」を質す。局長からは「@約130万戸のうち、『供託』は20万戸から30万戸を想定。A瑕疵が出た場合には、売り主から設計した建築士に責任を問うことになる。建築士の技量が上がることを期待する。」との回答。
また、消費者への情報開示についても「宅建業法等の改正により、契約前の説明や契約時における書面交付が義務付けられたが、もっと分かり易く説明すべきだ。」との問いに、「新しい制度を消費者に伝えることは極めて重要。供託額等の必要な情報が伝わるようガイドラインを準備中。」との回答。
さらに、「ノンリコースローン(金融機関にも一定のリスクとコストを持ってもらう制度)の導入」についても確認。「現段階での導入は難しいが、保険制度と瑕疵担保制度が出来上がり、維持管理体制が整えば可能。制度導入にあたり、何が前提条件なのかを検討中。」との答弁を確認した。
最後に、今回の法律に関係する公益法人への、公務員の再就職(天下り)について質問。「@(財)
住宅リフォーム・紛争処理支援センターとA(財)住宅保証機構への再就職状況は?」との問いに、
「@は役員2名、嘱託職員1名、Aは役員3名、職員にはOBが1名」との報告。党が独自に調査した
数字との乖離があったので、各法人への再就職状況についての詳細な資料提示を求め、質問を
終えた。
これからも、消費者保護の観点から「安心・安全」な住宅確保のために、真摯に取り組んでいく。
|