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  国会飛脚便 三日月大造国会質疑概要
REPORT


 

VOL.62 

地理空間情報をもっと有効に活用しよう!
    議員立法「地理空間情報活用推進基本法案」について質疑 平成19年5月11日
 
質疑の様子をムービーでもご覧いただけます → 


 

5月11日(金)に開催された内閣委員会では、議員立法として出された「地理空間情報活用推進基本法案」についての質疑が行われた。三日月議員は、与野党の
法案提出者並びに国土地理院長等に対し、「賛成」の立場から、現状、法案の趣旨、目指すべき姿等について確認しつつ、30分間の質問を行った。

   
 

●地理空間情報は国のインフラとして…

最初に、「地理空間情報を『国のインフラ』と、またそれを整備することは『国家戦略』と位置付けることが重要」と指摘し、現在国会で審議中の「測量法の改正」との関係について質す。「測量法の改正は、インターネットを通じて地図情報の利用促進を図るという内容。 測量の成果を生かすという意味で大事。この法案は、衛星測位の技術を使って地図情報をより正確に、より精度の高いものにしていくことが目的。両方の法律が相まって地理空間情報の活用が促進されることを期待している」との提出者からの答弁。
また「この法律によって、国土地理院や気象庁の役割や機能はどう変わるのか?」についても確認。提出者からは「国土地理院は、地理空間情報の基準となる基盤地図情報の策定・整備・更新を促進するという重要な役割を担うことになる。気象庁については、新しい役割や機能が追加されることはない」との回答。さらに「『基盤地図情報』とは?何が国土交通省令で定められることになるのか?」との問いに、国土地理院長からは「基盤地図情報の位置を定めるための基準となる項目、並びにその項目の位置情報が満たすべき基準を定める。関係者の意見を聞きながら、法案成立後、速やかに省令を定める」との答弁。

●国、地方公共団体、事業者の役割は?

続いて「基盤地図情報はじめ、地理空間情報は更新が重要。データの更新等はどの主体がどのように行うのか?」との問いに、「国、地方公共団体、事業者それぞれに責務があるが、役割分担については今後詰めていく」との答弁。三日月議員は「地理空間情報の高度活用にあたり、国、地方公共団体、事業者の役割を明確にすることが重要!」と指摘し、「どのような役割分担が想定されるか?」について質す。「国は、統一的に適用される基準やガイドライン策定、調査研究や人材育成を担う。
地域公共団体は、地域における行政課題の状況に応じて、地理空間情報の整備・活用のために必要な施策を講じていくことになる。事業者には、データの利活用を推進し、国民の利便性に寄与することが求められる」との回答。 「データを一元的に管理するのは国の役割である。地方公共団体との
役割分担を明確に、効果的な対策を講じるべき!」と主張し、新たな政策への国の積極的な
関与を求めた。

●安全面での対策もしっかりと!

この基本法が、都市政策、交通政策、海洋政策等に与える影響や効果についても確認。■「地籍整備」に関連して、「こうしたデジタルな地理空間情報の整備・活用を、なかなか進まない『地籍整備』の推進にも寄与させるべきだ!」、■交通政策について「米国GPSに依存する衛星測位。
カーナビはじめ航空、船舶など交通システムの中でも利用が広がっている。GPSの誤作動や有料化など、万が一の場合の安全対策を万全に講じるべきだ!」
と利点や盲点を指摘した。
最後に、基本法の海洋政策への影響、効果を問う。提案者からは「海洋政策の推進にあたっては、
正確な情報把握が必要であり、海洋権益を考える上でも地理空間情報は大変重要」との認識が示さ
れた。三日月議員からは、「個人情報保護」「地籍整備はじめ都市政策」「安全対策十分な交通政策」など、本基本法の適切な運用を期待しながら質問を終えた。

 



 

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