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  国会飛脚便 三日月大造国会質疑概要
REPORT


  VOL.59 公立小中学校の「学校図書館」を充実させよう!〜現場から国会へ
    決算行政監視委員会第2分科会(文部科学省所管) 平成19年4月24日
 
質疑の様子をムービーでもご覧いただけます → 


 

4月24日(火)に開催された決算行政監視委員会第2分科会(文科省所管)において、三日月議員は「学校図書館の図書整備」等の問題について、伊吹文科大臣と銭谷初等中等教育局長に対し、30分の質問を行った。特に、学校図書館の問題については、昨年の同分科会でも取り上げた問題であり、今回も地元の小・中学校
現場を訪問し、学校図書館の現状を自ら確認し、関係者からのヒアリング調査を
行い、現場の声を届けながら、学校図書館の充実を訴えた。

   
 

●学校図書館の役割とは?

最初に、三日月議員から「学校図書館は、読書センターや学習情報センターとしての機能を有する」と指摘した上で、「学校図書館と図書館教育」について、伊吹文科大臣の認識を問う。大臣からは「図書館は、教室以外に自分から進んで行ける場所。
学習情報センター機能を備え、多くの知識に触れることができ、クラスや学年を超えて集える場所」との答弁。三日月議員からは「@学習情報センターとして活用したいのに鍵が掛かっている、A陳腐化した図書が多く置いてある、B何を読めばいいのかというアドバイス機能がない」等、学校図書館の現状について伝え、見解を求めた。大臣は「司書や図書教諭が専任でいることは望ましいが、学校は多くの課題を抱え、財政も厳しく、図書館に常駐出来る状況にない。@法律改正で教職員定数の見直しを行う、Aアウトソーシングの導入、Bボランティアの活用等により、教師の負担を減らしながらの対応が必要。それに伴う教育予算を増やすには国民の理解が必要」との認識を示す。

●図書整備には地域格差が!

本年度から「新学校図書館図書整備5か年計画」がスタート。財政が厳しい中、昨年度までは単年度130億円の地方財政措置(地方交付税)が、200億円に増額された。まずは昨年度までの地方交付税による図書整備の実績について確認。公立小学校37.8%、公立中学校32.4%という低い達成状況(図書標準)を問題視。大臣からは「交付税の使途の問題。自治体首長の権限なので、図書整備費として
交付されながら、使われていないケースは地方議会がチェックすべき」と。三日月議員も「『地方分権』の中、学校図書館の整備について、議会や住民の監視は不可欠。しかも自治体の財政状況によって、図書整備(図書標準)に格差が生じていることは問題(別紙1)。図書標準の決め方にも改善が必要では?」と指摘。銭谷局長からは「図書標準は、学校が学級単位で活動することに鑑み、学級を基準としている。図書標準の達成度はまだ十分ではない。教育委員会や学校の姿勢にもかかわっている。新計画に基づいてさらに努力する」との回答。「古い本を廃棄すると(冊数管理の)図書標準が達成できないのでやめてほしい…。」との教育行政当局からの指導実態も問題視しながら、「量だけにこだわるのではなく、教育上、質の管理に踏み込むべき!」と指摘し、「図書の管理、図書館を利用した
総合学習や調べ学習のためにも、司書教諭を専任で配置すべき!」との持論を主張。

●司書教諭の専任化を急げ!

教育の予算についても言及。「ITなど情報化の関連予算と
比較した場合、図書整備予算が少なすぎる!」と自身で
調査作成した比較グラフ(別紙2)を示して指摘。
局長からは「情報化も図書整備も大事。情報化についてはコンピューターの単価の関係もあり予算額が大きい。『学校図書館支援センター』など新たなモデル事業も行いながら、学校図書館の活用についてさらに支援していく」との答弁。「子どもたちの心の教育の
ためにも、情報化の時代だからこそ、学校図書館を充実
させるべき。ボランティアや公立図書館との連携を強化するためにも、学校図書館には専任の司書教諭もしくは司書を配置すべきだ。全国一律が無理であるなら、モデル地区を決めて実施すべき!」
と強く提案した。「学校図書館支援センター」などのモデル事業の成果をタイムリーに施策に反映させることも求めて質問を終えた。


 

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