●まちづくり交付金の効果は?
最初に、まちづくり交付金の効果の検証について、大臣に質問。「『都市の魅力と国際競争力を高める』『都市
機能を高度化して居住環境を整える』『地域の実情に
応じたまちづくりを主体的に行う仕組みをつくる』という目的でH16年に導入したまちづくり交付金。その効果をどのように検証しているのか?」との問いに、大臣からは「申請時に、事業内容と具体的な数値を示し、その後逐次検証していくことで、成果を見ている」との答弁。
三日月議員は「『まちづくり交付金を充てた事業等に
係る評価を適切に行うための仕組みを構築し、評価
結果を公表する』『評価について信頼性を有する仕組みを構築し、その事業責任の明確化を図ること』と衆参の国交委員会において附帯決議がなされている」ことを指摘しながら、「市町村から上がってくる数値に対しての表面的な評価だけでなく、国として評価基準も示すべきでは?」との提案に対し、大臣も賛意を示した。
●地籍整備には地積測量図の活用を!
都市開発の基礎となる「地籍調査」についても確認。H16年度から300億円の予算を使い実施した基本調査を評価しつつ、「来年度事業として40億円を計上している新たな土地活用促進調査。その対象は?」と質す。「地籍整備は、都市再生や民間事業、公共事業を行う上で重要である。来年度予算では、都市再生或いは密集市街地、プロジェクトが予定されている中心市街地等を重点的に、その街区の外周の官民境界を明確にしていくことを目指す」との松原局長からの回答。
また、「平成地籍整備と銘打って進めてきたが、達成率は全国で47%、都市部では17%で
ある」と指摘し、「都市再生を行う上で、最終的には民民の土地境界をはっきりさせることが重要。地籍整備で行った基準点と、法務省に提出される地積測量図を活用しながら、整備促進策を講じるべきだ」と提案。局長からは「地籍整備は、民民の境界が確定することが目的。地積測量図の活用については、
今後整備を進めていく上で、有力な方策である」との認識を示し、法務省や登記制度所管部局と調整を図りながら、前向きに検討することを明言した。
●地域のニーズにあった道路整備を!
最後に、「道路法の改正」についても質問。三日月議員は「@今回の道路法の改正の目的について、A新たに制度化される『市町村による代行』『市町村からの改築要請に基づく改築』の費用分担の考え方について」質した。宮田道路局長からは「@法改正の主目的は、地元市町村と住民やNPO団体との適切な連携のもとに、地域のニーズにあった道路管理や道路整備を可能にすること。A費用については、市町村が歩道等の整備を代行する場合は、当該市町村が負担することになるが、地方道路整備
臨時交付金や交通安全施設等整備事業といった補助金で、財政支援措置を活用する。要請による
改築については管理者が負担することになる」との答弁。道路が持っている多様な機能をさらに
充実させて、地域のまちづくりに寄与するような施策を求め、質問を終えた。
本改正法案には民主党も賛成。最終的に、賛成多数で可決された。質疑応答の内容を受けて、三日月議員が考案・調整・交渉した「附帯決議」も提案し、採択された。
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