●「少子高齢化」と「地球温暖化」は所与の条件
今、政治が前提条件と考えるべき課題は「少子高齢化」「地球温暖化」。まずこの2つの課題に対する大臣の認識を問う。「女性は子どもを産む機械」との柳沢厚労大臣の発言についての問いに対しては、大臣から「発言は不適切であったが、直ちに謝罪された。厚労行政にしっかり取り組んでいくのであれば猶予すべき」との見解。また、「地球
温暖化」に対する認識と取り組みについての問いに「危機的状況である」との認識を共有。三日月議員は、「気象庁を所管する国交省が先頭に立って地球温暖化に取り組むべき。例えば異常気象等についての情報をもっとこまめに発信するなども検討
しては?」と提言。
●まず実態を明らかにせよ!
次に、アパホテルなど新たな偽装物件も発覚した耐震強度偽装問題に関して、
「国交省発表の調査中物件に関する資料は統一性がなく分かりづらい」と指摘。
大臣からは縷々調査状況の説明がなされ、「各行政庁と連携を取りながら、迅速に作業を進め、事実関係を明らかにし、関係者の処分を厳正に行う」との答弁。三日月議員は、「いちいち説明しなくても
分かる発表資料でなければダメだ。分かり易い資料に作り直して全議員に配布すべし」と主張。また、特定行政庁ごとの調査のバラツキ、構造技術者の偏在などについても指摘し、改善を求めた。
●談合など不正の温床となる天下りを断とう
相次ぎ指摘される「談合」問題について、「@その認識、A談合による『損失』をいかに回復させるか?」と、問う。「談合の事実が明らかになれば、発注者としての県が損害賠償請求を行うはず。国としても
補助金の一部返還を求める」との回答。また、国交省職員OBの関与が指摘される水門談合についても大臣に問う。「『談合』自体あってはならない。ましてや職員の関与が事実ならば、懲戒処分も含めて厳しく対処する。発注停止期間の引き延ばしや損害賠償額の引き上げで、『談合』が割りに合わない
ことを業者にも認識してもらわねばならない」との答弁に対し、「『談合』は税金のムダ遣いであり、公正な取り引きを歪める」と断定し、「しっかりとした調査を行うべき!」と主張。さらに一部報じられる水資源機構の談合についても質す。
引き続き、再就職(天下り)の問題についての認識を問う。「再就職の慣行が不正の温床になっていたことは否定できない。業界と関係が深い各部局がそれぞれで再就職の斡旋仲介を行っている仕組みを変えるべきでは?」との問いに、「多くの有為な人材がいる。一律に再就職が悪いとは言えない」との
答弁。三日月議員は「官民人事交流、公務員に優秀な人材がいることを否定しない。定年まで働ける
ようにすることも必要。これまで人事院や総務省が行っている公務員全体の人材活用システムを有効活用すべきでは?」とかねてよりの持論を展開し、大臣に詰め寄った。
●踏切内の障害物検知は?
東武鉄道の踏切事故についても質問。「踏切障害物検知装置の設定が、検知開始も遮断前と後、障害検知も6秒と0秒など、鉄道会社ごとに異なっている。安全確保のため基準を統一すべきでは?」との提言に対し、鉄道局長からは「いずれも現行基準では認められている」とあっさりとした答弁。「現行
基準が不明確。運転士の経験からして、よりこまめな障害物検知・報知の基準をより安全な形で設けるべき」とさらに詰め、提案。
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