●モーダルシフトへのこれまでの取り組みは?
最初に、物流・運輸業界にも深刻な影響を与える「原油価格高騰」について質問。
「運賃・価格への転嫁が難しい状況下の厳しさは、十分に理解している。北側大臣を先頭に、荷主等に理解を求めるべく働きかけを行っている」との答弁。三日月議員はまず「実態をしっかりと把握し、今後も高価格で推移するという前提で、施策を推進すべし!」と主張。
次に、モーダルシフトへの取り組みについて質す。「2001年に出された『新総合物流施策大綱』の総括は?特にモーダルシフト化率(※)50%の目標値はどうなったのか?」と質問。北側大臣からは「トラック輸送が大きく伸びたために相対的にモーダルシフト化率が低下した。重要なのは排出CO2を削減すること。鉄道や内航海運を増やすことは大切であり、トラック輸送においても省エネ・脱石油を図ることが必要」との答弁。(目標値のあり方は不明確…)
さらに、モード毎の予算について質問。「モーダルシフトといいながら、モード毎の予算比率があまりにも道路に偏っているのでは?」との問いに「厳しい予算状況の中でも物流については重視している。重点的・効率的な投資に努める」との答弁。また「税制措置を含めたJR貨物への今後の支援策」を質したところ、梅田局長からは「来年度の予算・税制改正に向けて検討要求していく」との前向きな回答を得る。
●わが国港湾の再生のために
次に港湾について質問。「アジア諸国の港湾に比べて、わが国港湾の地位が低下している。原因は@高コスト、Aサービスの悪さ、Bリードタイムの長さである。これまでの海上物流政策は、港湾の整備が優先され、経営に対する支援が疎かになっていた」と指摘。また「税関の効率化を図るためには、内陸税関の役割・機能を強化すべきでは?」との提案に対し、財務省からは「特区制度を活用しながら、保税蔵置場の設置を促進してきた。今後も国際物流の効率化のためにも内陸税関の機能強化を図る」との回答。
また、株式保有条件についても質問。阪神電鉄株の取得を巡り、「公共性、公益性、安全性が問われる運輸・港湾事業者の株式保有について、外資規制も含めて一定の規制が必要と考えるが?」と見解を質した。大臣からは「航空には外資規制があるが鉄道にはない。公共性の高い鉄道事業において、安全性の確保は重要である。株式保有について全く野放しでいいとは思わない。鉄道局には研究するよう指示している」と、問題点を認識した回答がなされる。
続いて、公有水面の埋立に関して「現在、埋立未利用地が1,260haある。これらの埋立地について免許権者と埋立権者が同一である比率が非常に高い。公有水面の埋立のあり方、制度自体がおかしいのでは?」と指摘し、チェックの仕方を含めて検証すべしと主張。
最後に水先人の関係について、「今回の水先人に関する『規制緩和』は、安全確保の面から問題はないのか?水先区での事故の現状実態をどう把握しているのか?」を問うも、その実態を十分に把握ができていないことが明らかとなる。多くの問題点を指摘し、また提言し、質問を終えた。
※ 2010年までに500q以上の雑貨輸送のうち、鉄道・内航海運の利用率を50%に引き上げる
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