●公共輸送事業者としての自覚はあるのか?
冒頭、航空会社の「公共性」について質問。
「地元自治体に十分な説明もないまま、利益が上がらないからとの理由で一方的な路線撤退を決めた。また『厳重注意』以降、運休・欠航が目立つ。定期安全運行という航空会社が有すべき「公共性」の認識を欠いているのでは?」と質す。
西久保参考人からは、「公共性は認識しているが、事業収益の健全性とは違う次元の問題。3路線の赤字合計が昨年度40億円近く出ており、事業を営むことが困難となっている。地元への説明不足は認めるが、当社には低価格を提供するという使命がある。安く提供して多くの乗客を獲得しなければならない中、搭乗率が上がらない現状では撤退せざるを得ない」との公共輸送事業者として責任感に疑問符のつく答弁。
また、「公共性の概念と事業収益との関係は別次元」との発言には、他の航空事業者との基本認識の違いを感じる。
●国交省からの指示で修理を委託?
さらに、「現在、異例ともいえる特別監査を受けながら、運行を行っている状況についてどう考えるか?」との問いに、「厳しい審査を受けているのは事実。しかし通常の業務に変化はない。運休が頻繁に発生しているのは、国交省の指示により、機体の修理を日本航空に委託したため」との答弁。
しかし、岩崎航空局長は、「修理の委託や確認をJALで行えという指示は一切出していない。通常そのような指示をすることはない」と主張。それぞれの答弁に「食い違い」が…。まさに、わが国の航空行政の不健全さの一端を示しているような状態に唖然…。
「航空局から『どこで修理せよ、どこで確認をとれ』という指示に従わなければならない状態なのか?」との問いに、西久保参考人からは「自社でも出来る確認行為を他社に委ねるということは、指示があったとしか考えられない。」ますます???
日本航空に対しても、「昨年、事業改善命令を受けての「改善措置」後も、35件のトラブルが発生している。どう認識しているのか?マニュアル整備についての進捗状況は?」との問いに、新町参考人から「一連のトラブルの背景には、経営と現場の距離感、意思の疎通、風通しの悪い組織風土があった。一日も早く改善する」、遠藤参考人からは「整備に関するマニュアルは一部を除き3月末で完了している。全日空からも教えていただいた」との答弁。
「信頼性」と「透明性」を欠く検査、監査の実情を指摘し、質疑において不明確だった事実関係の報告を求め、質問を終えた。
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