有効かつ効率性のある空域活用を
最初に、航空交通需要の増加傾向や空港容量の拡大によって、「わが国の空域は飽和状態」と表現されることに対して、
@「現在の空域の混雑状況はどの程度なのか?」、
A「今回の法律改正によってどの程度の航空交通容量を拡大することができるのか?」
B「羽田をはじめ、関空や神戸、地方空港等の整備・拡張が計画されているが、今後10年の航空交通需要をどのように見積もっているのか?」、
C「米軍が管理する横田空域の返還交渉等はどうなっているのか?」、
D「自衛隊の訓練空域の有効活用によって、どの程度の空域が拡がるのか?」
等について政府に明確な数字を示しての説明を求めた。
これらの質問に対して、北側国交大臣並びに岩崎航空局長からは、「現在、知多半島〜大島上空から羽田空港への夕方の出入が混雑し、フローコントロール(出発地で待機)が多い」、「訓練空域の有効利用については自衛隊と調整する」、「横田空域の米軍からの返還についても引き続き努力する」との答弁。
三日月議員からは「米軍・自衛隊・国交省が行っている航空管制業務に関しては、安全面を考慮し、安全保障に配慮しつつも『一元化』すべき」との提言も行った。
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航空機の安全性確保を
続いて、全日空機の飛行高度ミスを取り上げて、@「原因は?」A「他の事例は?」B「今後の対策は?」等、コックピト視察で得た知識、抱いた疑問をぶつけた。
加えて、このまま高度に関する規制緩和をすることに対する国民の不安を代弁した。
北側大臣からは、「事態を重く受け止め、整備、操縦、あらゆる分野でハードとソフトの両面からの安全対策を行う」との答弁を引き出した。
最後に、最近頻発している航空機に関するトラブルについて懸念と今後の対策を質した。「今回の事案が事故調の調査対象となる『重大インシデント』に該当しないのはおかしい…。科学的な徹底調査が必要であり、そのための事故調の体制・機能の強化を」との提言を行った。北側大臣は、「事故調の調査対象となる『重大インシデント』の基準についても、分かりやすく類型化する」と表明。事故やトラブルを教訓とした安全対策の充実に向け、半歩前進。
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