今回政府から提出された法律は、
@都市再生特別措置法の一部改正、
A土地区画整理法の一部改正、
B都市再開発法の一部改正、
C都市開発資金の貸付に関する法律の一部改正の4つ。
三日月議員は4つ目の「都市開発資金の貸付に関する法律の一部改正」に関連し、都市開発資金貸付について質した。
「都市開発資金貸付制度」とは、都市の計画的な整備を推進するために、国が、土地の取得を行う地方公共団体、市街地再開発事業や土地区画整理事業に貸付を行う地方公共団体、独立行政法人都市再生機構、土地開発公社、民都機構等に対して、資金を有利子・無利子で貸付を行うためのもの。
創設目的・存在意義・利用価値については理解するとした上で、これまでの貸付の実績推移、一般会計からの繰り入れの継続、民都機構への額の相対的増加について説明を求めた。
同時に、約1ヵ月にわたる調査結果をパネルにまとめ、最近5年間の用地先行取得資金の貸付要望・申請における提出書類の不備事案を示しながら、極めてずさんな審査がまかり通っている事実を指摘。徹底した実態解明と再発防止のための対策の必要性を強く主張した。
さらに、貸付金額の突出し、大物政治家の関与や不適切な見積もり手続きの慎重さに欠けたことなどが発覚した福岡県春日市の貸付事例について、市に任せきりにしたり、訴訟を言い訳に逃げるのではなく、監督官庁として責任ある重点的な調査も求めた。
三日月議員の質問に対する北側大臣の答弁は、逃げやごまかしに終始。疑惑はますます深まった…との印象が拭えない結果となった。
議案については、調査結果を理事会にて報告するとの確約を得た上で、「都市開発資金については、制度創設の趣旨に則り、厳正かつ適正な貸付に努めること」との付帯決議も付し、最終的には賛成した。
国や地域を想い、都市の再生に向け、まじめに、公正に都市計画行政に取り組む関係者の努力が報われるよう今後も監視を強めていくことを誓った。
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