しっかりした景気の現状認識を。定率減税の縮減=増税に反対!
「とりやすい所に安易な負担を強いる」。その典型例としての定率減税の縮減=増税に対する国民の不信や不満の声を真摯に受け止めるべきだと言及。そもそも恒久減税であったはずの定率減税が、多くの国民が景気回復を実感できない今、政府の歳出削減努力も示されないまま(一例として「刷新可能性調査」最終報告書の中で明示された社会保険庁の年間520億円の無駄遣いにも言及)、年金をはじめとする社会保障の保険料負担も加えられた形で、安易に縮減=増税されようとしている。「これは感覚的にも感情的にも経済政策的にも全く理解できない」と鋭く批判。景気の現状認識については、GDP統計の3期連続マイナス、日銀短観の業況判断、輸出動向、設備投資、雇用(失業率は遅行指数。有効求人倍率はパート化や非正社員化を含んでいる。いずれも景気回復の根拠にならない)、雇用者報酬(労働分配率の低下)、個人消費等の各種経済指標を示し、「この状況を見てどこが景気回復といえるのか!むしろ景気は下降局面に入っている。こういう状況での定率減税縮減=増税は容認できない」と言い放った。
これら一連の、政府の景気判断が極めて楽観的すぎるという主張に対し、財務大臣は「景気状況に対する認識の違い」という主旨の答弁を反復するにとどまり、感覚がかけ離れ、国民の声を聞き入れない姿勢がなお一層明確になった。
三日月議員は、本来この定率減税の目的は「個人及び法人の所得課税のあり方についての抜本的見直し」と「著しく停滞した経済活動の回復に資する」ことであったが、その根幹をなす「景気回復」が不明確であるこの時期に増税することは重大な政策判断ミスであることを指摘。安易な増税反対を国民の代弁者として明確に強く要請した。
まずは「政治の不良債権」の一掃を!
最後に三日月議員は、政治に対する信頼を回復することが重要だとの観点から、「政治とカネ」の問題についても触れ、自民党橋本派への1億円献金疑惑など、政治をカネで買う体質の真相究明が行われない段階での増税は国民に理解を得られない、まず「政治の不良債権」こそ清算すべき!と厳しく迫った。核心をつく質問に対して残念ながら明確な答弁は得られなかったが、改めて証人喚問等の与党側の真摯な姿勢を強く求め、予算委員会での約30分の初質疑を堂々と終えた。
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