米原居住3日目。前日からの降雪で、宿舎の周辺にはうっすらと雪が積もっておりました。
この日は米原市内にて、医療福祉やエネルギー等に関する先進的な取組を視察させていただきました。
まずは、水力発電事業に取り組んでいる姉川ダムと「木の駅いぶき」を視察。
姉川ダムでは、ダムの放流水を活用した水力発電施設の建設を進めており、今年4月からの発電開始を予定しています。吹雪の中で工事を進める関係者の皆様を労いながら、発電施設の構造等を見せていただきました。
ダムからの帰路、上板並にある木材集積所「木の駅いぶき」に立ち寄らせていただきました。
地域の森林所有者が自伐により木材を持ち寄ることで、一定量を安定的に事業者へ提供できるようになっており、自伐型林業や地域資源の活用を推進する上で大変重要な拠点となっています。
また、実行委員会の方からは、姉川流域の森林やそれに関わる地域住民の方々の営みについて貴重なお話を聞かせていただきました。
その後、新庄地区にある米原市地域包括医療福祉センター「ふくしあ」を視察しました。
病児・病後児保育や児童発達支援、診療所機能等を有する複合施設であり、子どもから高齢者まで全世代を対象とした地域の医療福祉拠点です。
施設や設備の素晴らしさもさることながら、職員の皆さんがお互いの専門性を尊重しながらチームワークを発揮し、きめ細やかなケアをされていることが印象的でした。
午後は、県内初となる本格的なバイオマス発電に取り組んでおられる、いぶきグリーンエナジー株式会社を視察しました。
自社で製造した木質チップを燃料に、最大発電出力3,550kWの木質バイオマス発電所を稼働されており、CO2の排出削減やエネルギー供給、木質廃棄物の適正処理を両立されておりました。
また、県産材の活用検討も進められており、本県の森林資源の活用先として大いに期待したいと思います。
夕方、第33回「こんにちは!三日月です」として、大野木長寿村まちづくり会社の皆様と意見交換を行いました。
地域の課題を地域で解決する「小さな新しい公共」を目指して、高齢者など区民の困りごとに対し、付き添い移送やお手伝い等を有償で行う「高齢者支援訪問事業」を実施されています。また、「たまり場」でのランチ提供や野菜・お惣菜の販売など、様々な取組を行っておられます。
それらを行う側も高齢者を中心とした地域住民であり、すべての人に居場所と出番のある地域づくりを体現されていることに、大変感銘を受けました。高齢化率32.8%と、滋賀県の平均値を10%近くも上回る地域でありながら、介護認定率は県平均を大きく下回っており、この取組が地域の方々の健康や生きがいに繋がっていることを実感いたしました。