「湖は地球を映し出す鏡」をテーマに、第15回世界湖沼会議がペルージャで始まりました。初日の開会式は、ペルージャ大学の歴史あるメインホールで行われ、今会議の運営委員長でローマ・ラ・サピエンツァ大学教授のウベルティー二氏をはじめ、開催地の首長の方々などから歓迎の挨拶とともにペルージャの歴史や近郊のトラジメーノ湖などの紹介をいただきました。
今から30年前の第一回世界湖沼会議が行われた滋賀県の知事として、私もスピーチの時間をいただき、1984年当時に湖沼と人間のつながりを唱えられた理念が今も色褪せず、むしろ重要性を増していることを訴え、琵琶湖が抱えている新たな課題や「せっけん運動」をはじめ、琵琶湖の環境保全に向けて住民や行政が一体となった滋賀県での数々の取組についてご紹介しました。
開会式の後には、湖沼や水質をめぐる研究などの分科会が開かれ、私も住民参画による流域管理の方法をテーマにした分科会を傍聴しました。この分科会では滋賀県から針江生水の郷委員会の方が「川端(かばた)」とそれを保存する地域の取組を紹介され、この分科会に続いて夕方にも、琵琶湖とペルージャ近くのトラジメーノ湖をテーマに、それぞれの地域の関係者が議論を行う時間が設けられるなど、滋賀における地域の取組を世界の皆さんと共有できる大変貴重な機会を頂けたと思います。